今年は台風が“今までと違う”と感じた方多かったのではないでしょうか。何といっても、度肝を抜かれたのが台風10号の進路です。今後もあのような予測できない進路をとる台風が発生するのでしょうか。とても怖いですね。
ということで今回は、台風って何?


● 台風とは?
台風、ハリケーン、サイクロンの発生地点熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼びますが、このうち北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)または南シナ海に存在し、なおかつ低気圧域内の最大風速(10分間平均)がおよそ17m/s(34ノット、風力8)以上のものを「台風」と呼ぶそうです。東経180度より東側の北太平洋および北大西洋に位置する、風速33m/s以上の熱帯低気圧を「ハリケーン」と呼ぶそうです。また、インド洋北部・インド洋南部・太平洋南部で発生する熱帯低気圧を「サイクロン」と呼ぶそうです。発生する場所で名前が違うようです。


● 台風発生の仕組み
台風発生の仕組み低気圧とは周囲より気圧の低い状態の事を言います。それにより、気圧の高い周囲から気圧の低い方へ空気や風が流れ込みます。熱帯の海上では、太陽のエネルギーを多く受けるため、海面の温度が上昇しやすく、強い上昇気流を伴う低気圧が生まれます。さらに、こうした地域は水蒸気の量が多いため、上昇気流によって生まれた雲は巨大化し、激しい雨を降らせます。これを熱帯低気圧といいます。この熱帯低気圧がさらに育ち、巨体化したものが台風となります。


● 台風の特徴
台風の進路台風は上空の風に流されて動き、また地球の自転の影響で北へ向かう性質を持っています。そのため、通常東風が吹いている低緯度では台風は西へ流されながら次第に北上し、上空で強い西風(偏西風)が吹いている中・高緯度に来ると台風は速い速度で北東へ進みます。台風は暖かい海面から供給された水蒸気が凝結して雲粒になるときに放出される熱をエネルギーとして発達します。しかし、移動する際に海面や地上との摩擦により絶えずエネルギーを失っており、仮にエネルギーの供給がなくなれば2~3日で消滅してしまいます。また、日本付近に接近すると上空に寒気が流れ込むようになり、次第に台風本来の性質を失って「温帯低気圧」に変わります。あるいは、熱エネルギーの供給が少なくなり衰えて「熱帯低気圧」に変わることもあります。上陸した台風が急速に衰えるのは水蒸気の供給が絶たれ、さらに陸地の摩擦によりエネルギーが失われるからです。


● 台風の大きさと強さはどういう基準で決めるのでしょうか?
気象庁は台風のおおよその勢力を示す目安として、風速(10分間平均)をもとに台風の「大きさ」と「強さ」を表現しています。「大きさ」は強風域(風速15m/s以上の風が吹いているか、吹く可能性がある範囲)の半径で、「強さ」は最大風速で区分しています。
 さらに、風速25m/s以上の風が吹いているか、吹く可能性がある範囲を暴風域と呼びます。

● 台風の強さの階級分け

階級

 最大風速(m/s=メートル毎秒:1秒間の距離)

強い

 33m/s(64ノット)以上〜44m/s(85ノット)未満

非常に強い

 44m/s(85ノット)以上〜54m/s(105ノット)未満

猛烈な

 54m/s(105ノット)以上

● 台風の大きさの階級分け

階級

 風速15m/s以上の半径

大型(大きい)

 500km以上〜800km未満

超大型(非常に大きい)

 800km以上

 台風に関する情報の中では台風の大きさと強さを組み合わせて、「大型で強い台風」のように呼びます。ただし、強風域の半径が500km未満の場合には大きさを表現せず、最大風速が33m/s未満の場合には強さを表現しません。例えば「強い台風」と発表している場合、その台風は、強風域の半径が500km未満で、中心付近の最大風速は33~43m/sで暴風域を伴っていることを表します。


● ヘクトパスカル(hPa)って何でしょうか?
実況天気図よく台風情報で、「この台風の中心気圧は960ヘクトパスカル(hPa)」とか言いますよね。台風の中心の気圧の単位の事です。私が子供のころはミリバール(mbar)と言っていました。1992年(平成4年)12月から、「国際単位系(SI)」という、国際基準の単位に合わせるため、国際単位ではないミリバールをやめて、ヘクトパスカルが用いられるようになったそうです。
1hpa=1mbarです。

 台風は熱帯低気圧がさらに巨体化した状態であり、台風の中心気圧と周囲の気圧との格差が大きいほうが、沢山の風が流れ込みやすく巨大化しやすいようです。よって、中心気圧が低い方が、周囲との格差を生みやすく巨大化しやすく勢力が強いようです。

● 台風の名前はどうやってつけるのでしょうか?
ライオンロックの軌跡台風には号数の他に名前が付いていますよね。2016年の台風10号は「ライオンロック」という強そうな名前が付いていました。

気象庁では毎年1月1日以後、最も早く発生した台風を第1号とし、以後台風の発生順に番号をつけています。なお、一度発生した台風が衰えて「熱帯低気圧」になった後で再び発達して台風になった場合は同じ番号を付けます。
台風には従来、米国が英語名(人名)を付けていましたが、北西太平洋または南シナ海で発生する台風防災に関する各国の政府間組織である台風委員会(日本ほか14カ国等が加盟)は、平成12年(2000年)から、北西太平洋または南シナ海の領域で発生する台風には同領域内で用いられている固有の名前を付けることになりました。

 平成12年の台風第1号にカンボジアで「象」を意味する「ダムレイ」の名前が付けられ、以後、発生順にあらかじめ用意された140個の名前(14の加盟国がそれぞれ10個ずつ命名している)を順番に用いて、その後再び「ダムレイ」に戻ります。台風の年間発生数の平年値は25.6個ですので、おおむね5年間で台風の名前が一巡することになります。

 2016年の台風1号は、93番目のミクロネシアが命名したニパルタック(有名な戦士の名前)から始まり、台風10号は102番目の香港の命名したライオンロック(山の名前)、台風11号は103番目の日本が命名したコンパス(コンパス座)、台風18号は110番目のタイが命名したチャバ(ハイビスカス)となります。

● 2016年の台風の特徴
台風9号110号11号2015年12月23日に熱帯低気圧が消滅して以来、5月26日までおよそ5か月間に渡って熱帯低気圧が発生しなかった。
 台風1号の発生は7月3日で、7月までずれ込んだのは1998年以来、1951年(昭和26年)の統計開始以降では2番目に遅い1号発生となった。

 7月下旬以降、台風や熱帯低気圧の発生ペースが上がっており、24日から30日にかけての1週間で台風が3個発生している。8月中旬には太平洋北西部に台風が3個も同時に存在していたことがあった。そのうちの台風10号は観測史上初めて東北地方の太平洋側に上陸し、北日本に大きな豪雨被害をもたらした。また、台風の最大風速に満たない(18m/s未満)の熱帯低気圧も多発した。

 台風2号や10号、11号など、日本近海や北緯30度前後で発生した台風や、台風3号や8号、15号のように、中国大陸のすぐそばで発生するなど、台風の発生位置は比較的高緯度である場合が多かった。
 台風10号において事後解析で発生日が速報値より大幅に後倒しに修正されたため、その結果台風11号のほうが発生が先だったという、台風番号と発生日時の逆転現象が2009年の台風7号と台風8号のケース以来7年ぶりに発生した。
 9月を過ぎても熱帯低気圧が発生しやすい状況が続いた。

また、日本へ上陸する台風が例年に比べかなり多く、9月20日に台風16号が上陸し、観測史上2位である6つ目の台風が上陸した。この台風は、西日本で豪雨をもたらし、大きな影響を与えた。


気象庁ホームページウィキペディア2016年の台風 参照