先日、東京都国民健康保険団体連合会という組織が主催する研修会に、参加してきました。正式には、「平成26年度介護サービス事業者支援研修会」という名称です。定期的に開催されている研修会です。

 その中で、「認知症高齢者への介護サービスの向上をめざしてー法的視点からー」という内容の講演があり、高村さんという弁護士が話してくれました。

 とてもわかりやすい内容で、裁判例等を通じて、意思の尊重や成年後見制度、消費トラブル等について説明していただきました。中でも、クーリングオフについての話は興味深く、被害にあったら即相談が必要であり、消費生活センターの連絡先は常に手帳に書いておいたほうが良いと話されていました。これら消費被害の対応については、消費者庁が担当しているそうです。

という事で 今回は、消費者庁って何?

消費者庁の概要

消費者庁 皆さん、消費者庁ってご存知でしょうか?「もちろん知っているよ!」という方は沢山いらっしゃると思いますが、いったいどんな組織なんでしょうか? 早速調べてみましょう。

 消費者庁は、当時の内閣総理大臣福田康夫内閣のもと、平成21年9月に発足した、行政機関です。内閣府の外局(特殊な事務、独立性の強い事務を行うために設置された機関)で、《消費者基本法》により、●消費者の権利の尊重●消費者の自立の支援などの基本理念にのっとり、消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現にむけての活動を行うことを任務としています。第三者機関として内閣府本府に消費者委員会が設置されています。消費者庁が所管する独立行政法人として国民生活センターがあり、全国の消費生活センター等と連携し、消費者行政の中核的な実施機関としての役割を担っています。

 


消費者庁設置の背景 

 消費者庁の設置の背景には、市場原理や効率性を重視し過ぎた規制緩和、利益最優先による企業モラルの欠如などを背景として、消費者の健康への被害や 生活に多大な影響を及ぼす事故・事件が社会問題化していました。
 こうした問題に対して政府は、各省庁に消費者対策の担当部局を設置し国民の健康・安全の確保に努めてはいたが、製品やサービスごとに担当省庁が異なる「縦割り行政」による非効率と一貫性を欠く指導、さらには、生産者 (企業)側におもねった行政指導のあり方が指摘されていました。
 これらの多岐にわたる問題に対して、消費者行政の司令塔として機能し、各行政機関の権限の円滑な調整を行ったり、自ら迅速に対応する新たな組織の設立が必要となり、平成21年9月に発足。

 


消費者庁が担当する主な法律や制度
消費者安全法
生命・身体や財産にかかわる消費者被害について、消費者への情報提供などを通じて、消費者被害の発生防止・拡大防止を図ります。また、地方自治体による消費生活センターの設置などを定めています。
消費者契約法
消費者契約について、事業者の不当な勧誘行為によって結ばれた契約の取消し、不当な契約条項の無効、そして適格消費者団体による差止請求などを定めています。
景品表示法
偽装表示や誇大広告など、商品やサービスについての不当な表示などを規制します。
食品表示制度
食品衛生法、JAS法、健康増進法に基づく食品表示制度を一元的に所管し、消費者の健康を守り、選択の機会を確保します。
特定商取引法
 訪問販売、通信販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引など、トラブルになりやすい取引を対象に、事業者の不当な勧誘行為を取り締まるための「行為規制」や、トラブル防止・解決のための「民事ルール」(クーリング・オフなど)を定めています。


《クーリング・オフとは》    期間が過ぎていてもあきらめるな!
 訪問販売など特定の取引の場合に、一定期間内ならば自由に契約を解除できる制度です。セールスマンなどに強引な勧誘を受け、意思の定まらないままに契約をしてしまった場合などに利用できます。
 特定商取引法により、クーリング・オフの所定の期間(8日または20日)を経過した場合であっても、事業者がクーリング・オフを妨害するために虚偽の説明や威迫を行った結果、消費者が誤認または困惑してクーリング・オフを行わなかった場合、その事業者が自らクーリング・オフができる旨を記載した書面を消費者に改めて交付し、その期日から所定の期間(8日または20日)を経過するまでの間、消費者がクーリング・オフを行うことができます。


高齢者の主な消費者被害 (2013年度)
全国の消費生活センターに寄せられた契約当事者70歳以上の相談の販売方法・手口別件数

1.電話勧誘販売51,420件(24.6%):販売業者が消費者宅や職場に電話し、商品やサービスを販売する方法。消費者が要請していないにもかかわらず、業者が電話により消費者を勧誘するケースがほとんど。強引な勧誘や、虚偽説明、説明不足などの問題もみられる。

2.家庭訪販 25,830件(12.4%):販売業者が消費者宅を訪問し、商品やサービスを販売する方法。消費者が要請していないにもかかわらず、業者が家庭を訪問し、消費者を勧誘するケースがほとんど。強引な勧誘や長時間に及ぶ勧誘など、問題が多い。

3.劇場型勧誘 12,623件(6.0%): 「代わりに購入すれば高値で買い取る」等と立場の違う複数の業者が、金融商品等を電話で勧誘する手口。

4.代引配達 12,555件(6.0%): 「以前お申し込みいただいた健康食品を今から送ります」などと突然電話があり、申し込んだ覚えがないと断ったのに健康食品を代引配達で強引に送りつけられるという手口が多い。断ると、暴言を吐かれるケースもある。

5.利殖商法 11,856件(5.7%):「値上がり確実」「必ずもうかる」など利殖になることを強調して、投資や出資を勧誘する商法。怪しい投資に関する相談が多く、「もうからない」「返金されない」といった相談のほか、なかには詐欺まがいのものもある。


【独立行政法人 国民生活センター】
消費者庁が所管する独立法人。地方自治体の消費生活センターなどを支援し、相談、あっせん、ADR(裁判外紛争解決手続:裁判を起こすのではなく、当事者以外の第三者に関わってもらいながら解決を図る),研修、商品テストなどを行う。


【消費生活センター】
 地方公共団体が設置している行政機関であり、事業者に対する消費者の苦情相談(相談料は無料)、消費者啓発活動や生活(衣食住)に関する情報提供などを行っている。
 消費生活センターでは、商品やサービスなど消費生活全般に関する苦情や問合せなど、消費者からの相談を専門の相談員が受付け、公正な立場で処理にあたっている。
東京都消費生活総合センター
悪徳商法〒162−0823 東京都新宿区神楽河岸1−1セントラルプラザ16階

  • 消費生活相談☎:03−3235−1155

  受付日時:毎週月~土曜日の午前9時から午後4時まで

  • 架空請求110番☎:03−3235−2400

  受付日時:毎週月~土曜日の午前9時から午後5時まで

  • 高齢者被害110番☎:03−3235−3366

  受付日時:毎週月~金曜日の午前9時から午後4時まで


【東大和市 消費生活相談】
 消費者安全法では、事業者に対する消費者からの苦情に係る相談等の事務を行う施設等の設置義務を都道府県に課し、市町村に設置の努力義務を課している。
東大和市 消費生活相談(市民生活課)
☎ 042−563−2111(内線1713)←困った時はまず相談!

【土曜日、日曜日の問い合わせ先】
(公社)全国消費生活相談員協会では、土曜日・日曜日に商品やサービスなど消費生活全般に関する苦情や問い合わせに助言や情報提供をしています。
(公社)全国消費生活相談員協会 東京(週末電話相談室)
☎ 03−5614−0189

受け日時:年末年始を除く土曜日・日曜日
 10:00~12:00
13:00~16:00