毎年、冬場になると猛威をふるうインフルエンザ。今シーズン当初は、季節性のA香港型が多かったが、新型が急増し11月下旬からA香港型を上回っているとの事。

インフルエンザと同様に、冬場に多く発生するのが、ノロウイルスによる食中毒や感染症。

ということで今回は、ノロウイルスって何?

ノロウイルス1 ノロウイルスは、11 月から3月にかけての冬季を中心に、乳幼児や高齢者の間で多発する感染性胃腸炎の主な原因物質として知られています。また、ノロウイルスはカキなどの二枚貝の不十分な加熱調理や感染した食品取扱者から汚染を受けた食品などを原因に食中毒が発生し、近年、感染症、食中毒ともに発生が増加しています。

● ノロウイルスはどこにいるの?

1)ノロウイルスは、カキやアサリ等の二枚貝の中腸線(内臓部分)に蓄積されています。
2)ウイルスを持った二枚貝を人が食べることにより、ウイルスが人へ移行します。ウイルスは人の小腸内で増殖し、糞便とともに排出されます。
(この時感染した人に胃腸炎の症状が現れます。)
3)便とともに排出されたウイルスは、河川を経由し海へ流れ出ます。そして、また、二枚貝に取り込まれます。

このようなサイクルにより、ノロウイルスは自然界で生きています 。


● 食中毒や感染症はどのように起こるの? 医師

1)ノロウイルスを持っている二枚貝を生又は十分加熱しないで食べた時
  {酢ではウイルスが不活化(感染力を失うこと)されません!}
2)ノロウイルスに感染している人の手指を介して食品(サラダなど)が汚染され、その食品を食べた時。今は、二枚貝を食べることで起こる食中毒より、人の手指を介しての食中毒が多く発生している!
3)ノロウイルスに感染している人の手指を介して環境(ドアノブなど)が汚染され、そこからウイ ルスが経口的に体内に入った場合


● どのような症状が出るの? 症状

1)感染すると1日から2日の潜伏期間を経て、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛などの胃腸炎症状が現れます。
2)38℃以上の高熱や頭痛などインフルエンザに似た症状が現れる人もいます。
3)通常発症後3日程度で回復しますが、ウイルスの排出は2週間程度続きます。
(この間に二次感染が起こります。)
 健康な方は軽症で回復しますが、高齢者など抵抗力が低下している場合には、誤嚥性肺炎や、吐いた物をのどに詰まらせて窒息するなど、重篤な状態になる場合があります。
4)ノロウイルスについてはワクチンがなく、治療は輸液などの対症療法が行われますが、体力の弱い高齢者は、脱水症状を起こしたり、体力を消耗したりしないように、水分と栄養の補給を十分に行う必要があります。介護にかかわる人だけでなく、家族全員での予防を心がけること が大切です。


● 予防するにはどうすればいいの? 調理

1)二枚貝を加熱して食べる時は十分に加熱(中心部が85℃、1分以上になるように加熱)しましょう。
2)手洗いは感染を防ぐのに最も重要で効果的な予防方法です。まずは、ウ イルスを持ち込まないよう、家族全員が外出から戻ったら必ず手を洗うことが大切です。介護者は、ご自身がトイレに行った後はもちろん、トイレ介助やおむつ交換の前後、調理の前、食事の前に手を洗いましょう。おむつ使用者ご本人も、食事の前、トイレに行った後には手洗いが重要です。


● 手洗いの手順

 手洗いの際は、時計や指輪を外し、石けんやハンドソープを十分に泡立て、手指を洗浄します。すすぎは流水で十分に行い、清潔なタオルまたはペーパータオルで拭きます。石けんやハンドソープ自体にはノロウイルスを直接不活化する効果はありませんが、手の汚れをしっかり洗い流す ことによりウイルスを手指から落としやすくします。


手洗い方法

● 感染したら消毒はどうすればいいの?

1)アルコール消毒は効果が期待できません。
2)調理器具や雑巾などの消毒は、塩素系漂白剤を使用します。定期的に煮沸消毒するとより安全です。
3)吐物の処理は、ペーパータオルなどを使うようにします。吐物や便が付いた衣類などは、塩素系漂白剤で浸けおき洗いした後、他の衣類と分けて洗濯します。

ハイター※次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤は、「ハイター」「キッチンハイター」「キッチン泡ハイター」などがあります。「キッチン泡ハイター」は、薄めず そのままスプレーして使用します。「ハイター」および「キッチンハイター」は、目的に応じた濃度に希釈して使用します。

嘔気、嘔吐、下痢、腹痛などの胃腸炎症状が現れましたら、早めに医療機関へご相談下さい。

手洗いの注意

東京都福祉保険局:社会福祉施設等におけるノロウイルス対応標準マニュアル 参照
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/noro/manual.html
厚生労働省Webサイト「ノロウイルスに関するQ&A」 参照
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
ケアマネジメントオンライン:ノロウイルス感染予防ガイド 参照
http://www.caremanagement.jp/