第一回 脱水症について

脱水症とは・・・

人間の体は、子供で体重の約70%、大人で約60%の水分が含まれています。
脱水症とは体から出ていく水分がとりこむ水分を上回り、体内の水分量が不足した状態を
いいます。

体から出ていく水分は
尿や便・汗の他に不感蒸泄といって自分では意識しないうちに呼吸などで蒸発していく水分があります。
一日の内訳はおよそ
 尿と便   1500ml
 汗      500ml
 不感蒸泄   500ml     計2500mlとなります。

下痢や嘔吐、大量に汗をかいたり、発熱すると余計に水分を失ってしまいます。

体にとりこむ水分は
一日三食、一汁三菜の食事から1000mlの水分がとれます。
一日に必要な水分は、体から出ていく水分2500mlなので、食事分1000mlを差し引いて1500mlは飲み物で補給することになります。
高齢者は脱水症になりやすいと言われますがなぜでしょう
・水分を蓄えておく筋肉は減ってしまうため
・基礎代謝量が減少し、代謝によって体の中で作られる水分量が減ってしまうため
・のどの渇きを感じにくくなり、あまり水分をとりたくなくなるため
・トイレが近くなる、失禁、むせこみなどを恐れて水分をとるのを我慢してしまうため
・意欲の低下や動くことが大変になり、思うように水分がとれないため
・症状が明らかになりにくいため、見過ごして重症化してしまうため
 などの理由が考えられます。
脱水を早めに見つけるポイント

・皮膚の乾燥・・・湿りやすい腋の下が乾燥している
・くちびる、舌の乾燥・・・パサパサしている。亀裂が入っている
・唾液のねばりが強くなっている
・微熱がある。脈が多い
・血圧がいつもより低い。立ちくらみがする
・疲れやすい。脱力
・なんとなく元気がない。ぐったりしている
・ぼんやりして反応が鈍い
 脱水症が進行すると血液がドロドロになり、脳梗塞や心筋梗塞を起こ
しやすくなります。
脱水症を予防するには→上手に水分を補給することが大切
・食事を三食きちんととる
・口内炎や入れ歯の不具合で食べられない、飲めない場合もあります。口の
 中も確認しましょう。
・手近に飲み物を置き、いつでもすぐ飲めるようにする。
・水やお茶に限らず、好きな飲み物をこまめに少しずつでも飲む。
・食事の時間以外にもお茶の時間を設ける。
・入浴中や就寝中は想像以上に汗をかいているので、入浴前後、就寝前、起
 床時等
・定期的に水分をとる習慣をつける。
・むせやすい場合は水分にとろみをつけると飲みやすい。
・水分を多く含む献立にする。果物やトマトなどで補う。
注意すること
・心臓や腎臓の疾患で水分制限をしている人は、かかりつけの医師にご相談下さい。
・嚥下障害が強い場合は、口から十分に水分をとれない場合があるので早めに医師に相談しましょう。
・大量の下痢、嘔吐や、発汗が多量な場合は水分と一緒に電解質の補給も必要となり医師の指示で点滴が行われる場合もあります。
一口メモ
 和食は水分が豊富!
  和食は洋食に比べしっとりとした物が多いようです。
  主食のご飯は茶わん1杯に約90mlの水分が含まれています。
  マグロの刺身は4切れで約45mlの水分が含まれています。
  みそ汁やお吸い物も必ずついていますし、あんかけ料理や煮物も多
  いです。
  煮る・炊く・蒸すという調理法が多いため、全体的に水分の多い献
  立となります。