皆さん「ゆらぎ」と言う言葉からどんな事をイメージしますか。私は木の葉が風に吹かれてそよいでいる状態とか、心のゆらぎのように気持ちが動揺している状態とか、そんな感じの事をイメージします。一般的に物や心がゆれているというようなイメージが多いのではないでしょうか。

 今回お話する「ゆらぎ」は、音量や速度などの周期を測定した時に生じる予測できないズレの事を言います。例えば、打ち寄せる波の音は、決して等間隔では訪れません。少し間があくかと思うと、次の波音は立て続けに訪れたり、規則性があるようでないような現象が繰り返されます。他にも、小川のせせらぎや、最初にイメージした木の葉が風に吹かれている状態、木漏れ日や鳥の鳴き声、蛍の光など、自然界の現象には、予測できないようなズレである「ゆらぎ」が見られます。そして、人はそれらに安らぎや心地よさを感じやすいようです。

 このような自然界にあって人に和みを与えてくれる「ゆらぎ」の事を『1/f(エフぶんのイチ)ゆらぎ』というそうです。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、大学の偉い先生が研究された理論だそうです。規則正しさと不規則さがちょうど良いバランスで調和した状態の事であり、手首の脈を触れてみると時々速くなったかと思うとまたゆっくりになったりと、人間の身体のリズムも『1/fゆらぎ』を伴っているそうです。

 人間が本来持っているリズムと同調するものは心地良さを呼び、自律神経を調和してくれるそうです。調和の取れた自律神経は血液の循環をよくし、気分を爽快にして活力を育ててくれます。

 ところでこの1/f(エフぶんのイチ)の意味ですが、フーリエ変換だとか、パワースペクトルだとか、ちんぷんかんぷんなので説明は割愛させていただきます。ただ規則正しさと不規則さがちょうど良いバランスで調和した状態をグラフに表すと1/f(エフぶんのイチ)とういラインになるそうです。fは周波数の頭文字です。

 音楽でも『1/fゆらぎ』を多く含んだ音楽があるそうです。代表格はクラシック音楽で特にモーツァルトの音楽は『1/fゆらぎ』が多量に含まれているようです。『1/fゆらぎ』を多く含んだ歌声を持った歌手には、美空ひばり、美輪あきひろ、宇多田ヒカル、一青窈、平井堅、徳永 英明そして手嶌葵などが挙げられています。

 現在社会は、生産性や効率性を重視するあまり、一定の幾何学的なものがあふれています。我々はストレスを抱え、疲れを溜め込んで生活しています。

ゆらぎを意識しながら、日々の生活を豊かにしていきたいものです。