熊野

 昨年の9月は、4泊5日で奈良に出かけた。田舎道を歩きながら、寺院を巡り、いろいろな仏像に触れることができた。この仕事を始めてかれこれ15年、初めての長期休暇であった。心が浄化された良い旅となった。
 
オオルリ 今年はどこへ行こうかと思い、書店で旅の本のコーナーをながめていた。奈良の回れなかった所に行こうか、ブラタモリで紹介されていた東北の平泉に行こうか、それとも四国に行こうかなど思いを巡らせていた。歩きながら巡れるところが良いなと思いながら探していると、ふと、目を引くタイトルがあった。「 熊野三山(くまのさんざん)」〜神々が住まう蘇りの聖地〜 表紙をめくると、最初に野鳥のオオルリが姿を現した。いきなり野鳥なの?と思いながら、野鳥好きの性なのでしょう、まだ見た事のないオオルリを見たいなと思いながら、書籍を購入した。

 熊野三山:紀伊半島の南東部、熊野地方にある熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)(新宮)、熊野那智大社を合わせて、熊野三山と呼ぶ。那智山(なちさん)青岸渡寺(せいがんとじ)補陀落山寺(ふだらくさんじ)は、那智一山のうちだ。三社の由来は神代にさかのぼるが、熊野三山として信仰されるようになったのは平安時代中頃。この頃大陸から伝来した仏教と古来の神々が結びつき、熊野は神仏のすまう浄土と崇められるようになった。

紀伊半島 青岸渡寺は、西国三十三所巡礼(京都、奈良など近畿2府5県の33寺にまつられる観音菩薩を巡る旅、)の一番目。 如意輪観音(にょいりんかんのん)は、テレビで紹介された時、とても魅力的な表情をしていたので、一度参拝してみたいなぁと思っていた。
 深い山と海に囲まれた熊野は、古くから神仏の霊域と考えられてきた。初めは修験者や僧侶の修行の場だったが、平安時代の半ばから霊験あらたかな神として俗人にも信仰が広まった。以来、まさに数え切れない人がこの道を踏みしめ、紀伊半島の奥深くの聖地を目指したそうである。

 熊野古道:熊野三山へのかつての参詣道のこと。京・大坂からの紀伊路、高野山と熊野を結ぶ小辺路(こへち)、伊勢と熊野を結ぶ伊勢路、紀伊路を経て海岸線を南下する大辺路(おおへち)、紀伊路を田辺から山路に入り、本宮に向かう中辺路(なかへち)の5ルートがある。紀伊路を除く4ルートが世界遺産に登録されている。

 この場をお借りして、今年の秋は熊野に行くことに決定する。熊野三山の周りを中心に野鳥の観察をしながらゆっくり歩いてみようと思う。
  目を閉じて、耳をすますと、今から野鳥のさえずりが聞こえてきそうである。