ケアマネジャーという仕事


統制された情緒関与の原則 ※対象者をクライエント、援助者をワーカーと記載しています。

要約


ワーカー自身がクライエント自身の感情に呑み込まれないようにする考え方。

クライエントを正確にかつ問題無くケース解決に導くため「ワーカー自身がクライエントの心を理解し、自らの感情を統制して接していく事」を要求する考え方。


基本的なニーズ


クライエントは、彼らの感情表現に対して、ワーカーから共感的な理解と適切な反応を得たいと望んでいる。
(ケースワークの原則 21Pより抜粋)

主な内容


ワーカーが自分の感情を自覚して吟味するという援助原則を考察していく。そして、その際、この原則を援助関係を形成する一つの要素として論じてゆくことにする。

ワーカーが自分の感情を自覚して吟味するとは、まずはクライエントの感情に対する感受性(クライエントの感情を観察し、傾聴すること)をもち、クライエントの感情を理解することである。そして、ワーカーが援助という目的を意識しながら、クライエントの感情に、適切なかたちで反応することである。
(ケースワークの原則 76〜77Pより抜粋)

クライエントの感情がいかなる意味をもつかを理解するためには、人間行動に関する知識が不可欠である。そのような知識は、心理学や精神医学またそれ以外の社会科学の知見を学んだり、ワーカー自身の人生経験や実践体験を吟味したりする方法によって、獲得することができる。

ある人にとって不幸な体験でも、それは他の人にとってはまったく違った反応になったり、異なるさまざまな感情となることもある。つまり、ワーカーは、クライエントの感情がクライエントにとってどのような意味をもつかを理解しなければ、適切に援助を進めることはできないのである。
(ケースワークの原則 85Pより抜粋)

クライエントの感情表現に対して感受性を働かせ、それを理解するだけでは不十分である。つまり、感受性と理解は、ワーカーがクライエントの感情表現に適切に反応するための手段なのである。ワーカーがクライエントの感情に対していかに反応するかは、援助関係におけるもっとも重要な心理的要素であり、おそらくこれがケースワークにおけるもっとも難しい技術である。
(ケースワークの原則 90Pより抜粋)

ワーカーの反応はあくまでもワーカーの内面における反応(内的反応)であり、ワーカーの内面で、援助という目的に沿って、クライエントの感情をきちんと見極める作業が行われていればよいということである。

ワーカーの反応は、それがワーカーの「心のなか」をきちんと通過したときにだけ意味をもつものである。「あなたの気持ちはよく分かります」とか「きっとつらいよね」などの言葉は、それがワーカーの心をきちんと通過したものでなければ効果はない。クライエントは、心を通過しないワーカーの言葉を見抜くものである。
(ケースワークの言速91〜92Pより抜粋)

F.Pバイスティック著 尾崎 新・福田俊子・原田和幸訳「ケースワークの原則」誠信書房 参照

自己点検
  • 自分の感情を自覚できているか。
  • 今抱いている感情は誰の感情なのか。
  • 共感の及ぼす過度な感情移入をしていないか。
  • 目的を意識しながら反応できているか。
  • 時期は適切か。急ぎすぎていないか。
  • 安易な情緒的関与をしていないか。
  • アンビバレントな感情を意識しているか。
  • 平常心は保てているか。
  • 過去に同じような体験をしていないか。


個別化の原則 意図的な感情表現の原則 統制された情緒関与の原則 受容の原則 非審判的態度の原則 自己決定の原則 秘密保持の原則 バイスティックの7原則を理解する ケアマネジャーという仕事

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